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ホームステイの思いで

私の海外生活は、そのスタートからお友達の親切に助けられました。

ホストファミリーを紹介してくれたカップルS&T。
Sは私の高校時代からの親友のひとり。
当時彼が海外で暮らしてたのかな?とにかく私のために二人がオーストラリアに来てくれて、
シドニーを案内してくれて、銀行口座を開くのを手伝ってくれました。(なんとありがたいことか!)

その上ホストになる友達の家に連れて行ってくれたのです。

今でもずーっと仲のいい特別な友達です。
また今年の8月に来てくれるんだよね ♪
楽しみに待ってるよ!!



さて、ステイ先はシドニーから車で4時間以上の小さな田舎町。
そこから、さらに30分程山奥に入って行きます。
途中から塗装された道路もなくなります。
しかも何という事か!最後の最後に、大きな川が横たわっていたのです。

何が驚きかというと、あろうことか、そこには、
橋が架けられていないのです。
普通の車では渡れません。

ジープのお迎えがやってきました。

カルチャーショックの生活の始まりでした。

彼らの家から出るには、3通りの方法しかありません。
ジープで渡るか、ボートで渡るか、裏庭を20分以上歩いて隣の家にお邪魔して、その手作りの橋を渡るかのどれかです。

電気は自家発電で、冷蔵庫と洗濯機とTVと最低限の電化製品だけを使っていました。
料理は暖炉や薪のオーブンです。
水は雨水タンクです。
お風呂のお湯は電気だったのかな??

トイレは家の外にありました。ろうそくを持って夜中にいくのは怖くて寒かったです。
屋根裏部屋に泊まっていた私は、はしごを下ろして行くのも大変でした。

食事はベジタリアン。

カップルP&Bは私より5歳年上で、子供は2歳と生後1ヶ月の二人でした。

友達がいた2.3日の間はみんなで楽しく過ごしました。
友達が帰ってしまい、ぽつねんと残った私。
本当の意味での海外生活が始まりました。

友達の通訳がなくなってしまいました。とにかく英語なんて、2歳児並み。
全然会話が通じない私に、旦那さんPなんて、よくため息をついて肩を落としていました。

最初はとても距離がありました。

彼らはホストなんてものはもちろんのこと、外国人(とくに海外から来たばっかりの)自体と親しくした経験がなかったと思います。
西洋式のベッドメイキングがわからないから教えて?といったら、
奥さんBは心底びっくりしていました。

はじめにこの話が決まった時に、$250もらうからって、奴隷のようにこき使われないからねと友達に言っていたらしいです。

当時の私はその真意が分からなくて、ジョークを聞いたと思っていました。
でも、その時の彼らの気持ちが本気だったと、今の私は理解しています。

とにかく、最初は警戒していたのです。彼らは。
日本人ってどんなキャラクターかも知らなかったみたいですし。



でもゆっくり、仲良くなっていきました。



英語もろくすっぽしゃべれない私、物事も知らないようだ。
これなに、あれなに、なんで、どうして、と見るもの聞くもの触るもの全て質問してくる。
とんでもない子供がやってきたと思った事でしょう。

私は本当に何でも珍しくって、おもしろくって、楽しくってしかたがなかったのです。

赤ちゃんのおむつ替え、2歳児との同レベルのやり取り、薪集め、自然、野生の動物、暮らし、人間関係。

彼らの買い物から、交友関係(子供のプレイグループ、友達、家族の集まり)パーティ全部一緒に参加しました。いろんな場所に連れていってくれました。

知り合うのは子供に、既婚者、お年寄りばかりです。

時には、自分の言語レベルの低さに、いじけてしまいたくなったり、文化の違いで疎外感を感じたり、
晴れの日だけではありませんでした。
それでも、全部いい経験で、とっても楽しかった思い出です。

近所の小学生と遊んだり、その小学生の学校に子供と一緒にスクールバスに乗って見学に行ったら、
そこで日本語のレッスンを手伝うことになったり、

今考えると、あんなに英語がしゃべれないのに、よくあれだけ参加したものだと感心してしまいます。(あれ、今の私は正反対!すっかり守りに入ってます..)

田舎町なので、閉鎖的な人もいます。人種差別的な事も言われたりしました。
「日本人がなんでこんなところにいる?」とか。
でもだいたいが、日本人を珍しがって、フレンドリーに接してくれました。


とにかく、日本のお友達のおかげで、出会えた彼らと、日本で思い描いていた以上に楽しい、素敵な経験をしました。


P&Bはホームステイが終わった後も、ずっと私の事を心配してくれて、気にかけてくれて、
わたしにとって、心強い存在になりました。



さて、さて、ここまでが、その当時の私の目からみた話です。



次回は、今になって見える、彼らの状況と私について書いてみます。
by simplicity_circle | 2010-05-05 20:45 | 心の持ち方!
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